この道一筋に力を尽くしてきた人に贈られる春の叙勲が4月29日発表され、栃木県の在住者では51人が受章しました。栃木県の在住者では、政治や企業経営などで功績をあげた人に贈られる旭日章が17人、公共の仕事に長年携わり成果を残した人に贈られる瑞宝章を34人が受章しました。

(鎌倉三郎さん)
「政治家は「一本のろうそく」たれ(戦前の政治家・斎藤隆夫の言葉)。政治の最終的な目標は、全ての人が幸せで明るく健康で暮らせるまち。」

宇都宮市の市議会議員を歴代最長の12期48年務め、去年3月に政界を引退した鎌倉三郎さん・81歳は旭日小綬章を受章しました。


〜政界を志したきっかけは〜

(鎌倉三郎さん)
「内気な性格で、人前で話すのが得意ではなかった。それではいけないなと思い(明治大学の)雄弁部に入った。人前で話したりなんだりするわけだから、いずれ宇都宮に戻って何かの選挙に、市議会議員でも県議会議員でも出ようかなという意欲をその頃から持っていたのは持っていた。」

そうして、28歳の若さで宇都宮市議会議員選挙に立候補するも「100票足らず」惜しくも落選。1975年、昭和50年に行われた次の選挙で見事、初当選を果たし昭和・平成・令和と4人の市長の時代を過ごします。


〜増山市政から福田市政へ(1999年)〜
(鎌倉三郎さん)
「20年というのは長い。福田市長になって、天から若武者が降りてきたようだった。颯爽としていたでしょう。なんとなく明るい開放感。市役所の職員も私自身もそうだけど、明るい未来がひらけてきた、そんな印象を持った」

在任中に、議長を2回経験。去年8月にはLRT・宇都宮ライトラインも開通し、地域間競争が激しい中でも、宇都宮市は独自の進化を続けています。

(鎌倉三郎さん)
「ものすごい移り変わりですよね。JR宇都宮駅の東口があれだけ発展してきたら
西口が埋没してしまいそうだと感じている」

そして今思うことは。

(鎌倉三郎さん)
「女性が活躍できる場を多くつくってもらいたい。少子化を少しでも改善できるよう環境の整備をしてもらわないと。(政治家には)信ずるところに従って果断に実行してもらいたい」