名古屋市内の小学校に通う小学生が同級生に2022年11月からの4カ月間で、現金約93万円をだまし取られる被害に遭いました。大人はこれまでどのようにお金の大切さを学び、どう子供に教えるとよいのでしょうか。

■父親「お金の教育をしていきたい」…小学6年生が同級生に約93万円をだまし取られるトラブルも

 2024年1月、小学6年生だった息子が「いよいよお父さんに話さなきゃいけないことがある」と話し、詳しく聞いたところ、93万5000円の被害が発覚したということです。 父親は、警察に今回のトラブルを相談していて、警察は詐欺の疑いもあるとみて慎重に調べています。

トラブル発覚を受けて小学生の父親は「今いくら持っていて、これだけのお金で何がどれだけ買えるのかというのを改めて考えとして持てるような、お金の教育をしていきたい」と話していました。

■“戦争きっかけ”“お手伝い”で…お金の大切さを街の人はどう学んでいるのか

 2023年に発表されたお金に関する調査によると、 自分に「お金の知識がないこと」を不安に思っているのは60代以上で9.3%でしたが、 年代が下がるにつれて割合が大きくなっていて20代は32.5%と、3人に1人が不安に思っているという回答でした。

名古屋の街で「お金の大切さ」をどのように学んできたかを聞きました。

飲食店店員の20代男性: 「貯金し始めてやっとお金が大事なことに気づきました。お金が全てなのかなという感じですね」 「戦争」をきっかけにお金の大切さを学んだという人もいました。 82歳の女性: 「私たちは戦争体験者だから、隣近所がみんな助け合いながらお金を渡すというよりもみんな働いたし、子供たちでも。編み物とか、帽子を編んでアルバイト代が1円とか5円とか10円とか」 「お手伝い」でお金の価値を実感したという女性もいました。 45歳の女性: 「小学校の時、手伝いしたらいくらみたいな。洗濯物取り込んだらとか、スーパーに買いに行ってきてとか。100円ずつくらい(もらえた)」 まさにいま、お金の大切さを学んでいる親子もいました。 35歳女性: 「今はお手伝いでいくらとかにしている」 女性の9歳の息子: 「掃除、50円だけ」 女性: 「他にもあるよな?」 息子: 「洗い物、ご飯炊く」 母: 「洗い物とか、お風呂掃除とか、ご飯炊いてくれたりとか、気づいた時にやってくれたら1回50円。最初、1週間に500円とかで小遣いを渡していたんですけど、やっぱりあればあるだけポンポン使っちゃうので、キリがないなと。もうちょっとありがたみとか、大切さがわかるようにお手伝い制にするようにした」

■利用者増加中の「子供向けプリペイドカード」も

“イマドキの教え方”として、全国から問い合わせがあるという話題のサービスがあります。「シャトルペイ」は子供向けのプリペイドカードです。

親が入金し、子供は実店舗やネットで買い物ができるというカードです。 アプリをダウンロードしておけば親子それぞれのアプリに、どのようにお金が使われたか“履歴”が全て残る仕組みになっています。 親は子供が何に使ったかを把握することができ、 子供はお小遣い帳のように自分の買い物を振り返ることができます。

小学6年生から中学3年生が主にこのサービスを利用していて、利用者数は右肩上がりだということです。 2024年3月8日放送