愛知県日進市が進める「道の駅」の建設を巡って、住民投票を求める署名活動が始まることになりました。  日進市のほぼ中央、県道沿いの約2万平方mの土地で市が進めている工事があります。

 2025年度中にオープン予定の道の駅「マチテラス日進」。休憩施設や農産物の直売所といった一般的な道の駅の機能のほか、子育て支援施設などもつくられ、市民の交流の場や防災の拠点にもする計画です。

 ところが28日…。 清水晃共同代表: 「負の遺産になるかもしれない事業です。市民の様々な立場の方から反対の声、疑問の声が出てきております」  この道の駅の建設に反対する住民グループが会見を開き、建設の是非を問う住民投票を求めて、署名集めをすると発表しました。

清水晃共同代表: 「この道の駅事業につきましては、総額が30億円以上にのぼると。政策的な経費に使えるお金がほとんどなくなってしまう」  住民グループが反対している最も大きな理由は、建設費用の高騰です。2019年の計画当初は約20億円と見込まれた総事業費は、資材費の高騰などで1.5倍の30億円ほどに膨れ上がりました。  これは日進市の24年度の当初予算の約10分の1の規模です。また、周辺には既に「ららぽーと愛知東郷」や「プライムツリー赤池」などの大型商業施設があり、市が年間78万人と見込むほどの集客は見込めないとの懸念もあるといいます。

 こうした批判に、日進市の担当者は「既に議会で議論を尽くし、計画変更はできない」と主張しています。 日進市基幹施設整備課の課長: 「本市の魅力の情報発信拠点として効果を発現させて、いち早く市民の皆さまにそれを実感していただくことを目標に、整備を進めさせてもらっております」

 市の条例では有権者の6分の1、約1万3000人分の署名で住民投票が行われることになっていて、住民グループは4月4日から署名活動を始めます。