13日のNHK連続テレビ小説「虎に翼」は、弁護士修習が始まった寅子(伊藤沙莉)への〝恋の訪れ〟をにおわせた。

 寅子に明律大同窓生の花岡(岩田剛典)から電話があり、修習後の試験に合格し、裁判官になれると告げられる。仲間の吉報に歓喜する寅子は、合格したら祝福する約束をしていたことを花岡に指摘され、快諾。誰を誘うか名を挙げると、花岡は「できれば2人でやらないか?」。腑に落ちない表情の寅子だが、お決まりの「はて?」は口にせず、「おやおやおやおや?」という尾野真千子によるナレーションが流れた。

 ドラマ直後の「あさイチ」では、博多華丸・大吉が揃って「おやおやおや…」。華丸は「『はて?』ではないんですね、あそこは。『はて?』なら勘づくけど、気づかないから『はて?』ではない」と寅子の心理について解説。大吉が「まだ分かってないんじゃないの?」とフォローすると、華丸は「こういうことに関しては鈍感だということ」と続け、鈴木奈穂子アナウンサーは「そっか!なるほど、そういう分析ですか」と納得のリアクションを見せた。

 花岡の恋心に気づかない寅子は、おめでたい場に仲間内からたった1人の祝福でも「それがいいんだ」と言う花岡の気持ちが素直に分からない。もし勘づいていれば「はて?」と相手の意図を探るだろうという見方だ。

 この日は、寅子について「こんな時に優三さんがいてくれたら…」と胸の内を語るナレーションも流れた。法律家の夢破れた優三(仲野太賀)は寅子の家を出て、その父直言の工場に住み込みで働くことに。事務所が弁護を引き受けた裁判で無罪を勝ち取ったことを寅子は誇らしげに家族に話したが、反応はいまひとつ。その意義を分かち合う人が家庭にいないむなしさめいた感情が巡った時、優三の存在の大きさを悟った。

 花岡と優三。2人の男が寅子に影響を及ぼしそうな展開になってきた。