そらもう器が違うんよ――。阪神・岡田彰布監督(66)が2日に報道陣の取材に応対し、翌3日の巨人戦(東京ドーム)で今季初の先発マウンドに上がる高卒2年目左腕・門別啓人投手(19)への期待を口にした。

 百戦錬磨の指揮官が「19歳時点での才能なら井川よりも上」と沢村賞左腕・井川慶氏の名を引き合いに出してまで絶賛したビッグプロスペクトにようやく出番がやってきた。当該の一戦は巨人の球団創設90周年を記念して「長嶋茂雄DAY」と銘打たれたスペシャルマッチ。ここまで3連敗中の宿敵も若きエース・戸郷を立てて必勝態勢で臨んでくる。

 だが岡田監督は「今まで新しいピッチャーてのは楽な試合で投げさせたからな。そこで勝つことができれば? そらオマエ一皮むけるどころちゃうやろ。当然自信になるしな」とニヤリ。スケールの大きさを評価しているからこそ、虎の未来を担うであろう逸材に、あえて大きな舞台を用意したと説明した。

 チームは開幕当初の不調を完全に脱し、15勝9敗4分けでセ・首位。「今はもう落ち着いたからな。普通の戦い方もだいぶできるようになってきたよ。(貯金は)全然気にしてなかったけど増えていったよな」と余裕を漂わせる虎指揮官。3ゲーム差で追いかけてくる2位・阿部巨人をしっかり叩き、球団史上初となる連覇へ向けて独走状態に突入したい。