DDT5日の後楽園ホール大会でトーナメント「KING OF DDT」が開幕。高木三四郎(54)がKO―D無差別級王者の上野勇希(28)から大金星をあげた。

 いきなりラリアートで奇襲を仕掛けた高木は、場外乱闘でも南側客席の階段から蹴り落とすなど、どこまでも大人げない猛攻を展開。しかしコーナー最上段から場外へのムーンサルトアタックを浴び、王者の空中殺法で反撃を許した。

 ラリアート、シットダウンひまわりボムと得意技を連発しても、上野の打点の高いドロップキックで再び劣勢に。強烈なヒザを浴びてBME(コーナーに飛び乗ってのムーンサルト)を狙われる。

 それでもこれを間一髪で回避した高木は、起死回生のスタナーを発射。大逆転の3カウントを奪ってみせた。

 サイバーファイトの社長として経営に専念するため7月21日両国大会を最後にレスラー活動を休業する高木だが、まさかの正攻法で団体最高峰王座の現役王者に勝利。「上野、これがな、昭和の意地だよ。上野に勝ったってことは俺がチャンピオンなんじゃないの? 違う? これタイトルマッチじゃねえのか。でも俺がアイツに挑戦してもいいはずだよな。このトーナメントを勝ち上がって、必ずアイツ、逆指名してやる」と、優勝の誓いを新たにした。

 上野は日本プロレスリング連盟発足記念大会「ALL TOGETHER(AT)」(6日、日本武道館)でメインイベント(上野&海野翔太&清宮海斗VS上村優也&竹下幸之介&シュン・スカイウォーカー)出場を控えている。新世代の星を団体の社長が前日に叩き潰すという大人げなさこそが高木の真骨頂だ。

 なお高木は第1試合で棚橋弘至、丸藤正道と重役トリオを結成し、新日本プロレスの極悪集団「ハウス・オブ・トーチャー」のEVIL&成田蓮&高橋裕二郎と激突する。「ATはな、第1試合が全部食うんだよ。ハウス・オブ・父ちゃん? アイツらぶっ飛ばしてやるからな。何だコノヤロー、EVIL。ふざけんな。お前に経営学を叩き込んでやる」と、どこまでも大人げなく宣戦布告していた。