ボクシングの世界ヘビー級主要4団体王座統一戦は19日、リヤドで行われ、WBA&IBF&WBO王者のオレクサンドル・ウシク(37=ウクライナ)がWBC王者のタイソン・フューリー(35=英国)に2―1で判定勝ちした。ヘビー級の4団体王座統一は史上初の快挙で、ウシクはクルーザー級に続き男子ボクシング史上3人目となる2階級で4団体統一に成功した。

 サウジアラビアでプレーするサッカーのクリスティアーノ・ロナウド(39)ら著名人がリングサイドで見守った注目の一戦。フューリーに主導権を握られ、中盤まで劣勢を強いられたウシクは9回に左フックからの連打でダウンを奪う。この一発で形勢逆転したウシクは最後まで攻め続け、僅差の判定で勝どきを上げた。

 ウシクは「チームのみんな、本当にありがとう。家族にとっても僕にとっても国にとっても大きなチャンスだ」と周囲に感謝。この試合の敗者には再戦できる契約条項があり「もちろんだ。再戦の準備はできている」と再戦に応じる構えで、10月にも第2ラウンドが開催される見込みだ。

 22戦22勝(14KO)で無敗のウシクはスーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31=大橋)が1位に君臨しているボクシング専門誌「ザ・リング」のパウンド・フォー・パウンド(PFP)の最新ランキングで3位。歴史的な一戦を制したことでPFPに変動があるのか、こちらも見逃せない。