西武の黄金ルーキー・武内夏暉投手(22)が思わぬ形でアクシデント降板した。19日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)に先発した左腕は、初回から完封ペースで相手打線を封じた。だが、9回、先頭の周東に右安打を許し、続く代打・中村晃の打席で一塁けん制後に異常発生。一塁手からの返球を受けた後に三塁側ベンチから豊田投手コーチとトレーナーが駆けつけ、ベンチに下がるとそのまま交代となった。

 前回登板したホークス戦も8回無失点の好投で、この日も最終回まで快調に0を並べてきた新人左腕のよもやの事態。最下位とエンジンのかからない西武にとっては、なんとも頭の痛い出来事となってしまった。

 ほぼ完璧な内容でホークス打線を手玉に取った武内のインパクトは大きく、試合後にソフトバンク・王貞治球団会長(83)も「ウチの打者が自分のバッティングをさせてもらえなかった。でも、あれは何があったんだろうね」と、敵ながらあっぱれといった様子で左腕の状態を心配していた。