先輩の実力を示した。大相撲夏場所8日目(19日、東京・両国国技館)、大関琴桜(26=佐渡ヶ嶽)が幕内王鵬(24=大嶽)を押し出して6勝目(2敗)。取組後に琴桜は「辛抱して取れた。余計なことは考えないで、気持ちで負けないように。冷静になれた」と納得の表情を浮かべた。

 王鵬は埼玉栄高時代の2学年後輩で、春巡業の朝稽古でも相撲を取った。5日目から3連勝中で大関の霧島(音羽山)、豊昇龍(立浪)を続けて撃破していた。成長を続ける後輩に、琴桜は「自分は自分、関係ない。人を評価するのは好きじゃない」とした上で、「一緒に稽古している相手と取れるのは、いいんじゃないですか」と先輩としての顔をのぞかせた。

 1敗で並ぶ新小結大の里(二所ノ関)と幕内宝富士(伊勢ヶ浜)を、1差で追いかける。9日目は幕内阿武咲(阿武松)との取組。琴桜は「集中して頑張るしかない。勝ち越しもしてないし、まだ半分ある。いつも通り自分のやれることをやるだけ」と気を引き締めた。