伊勢原市役所そばの246号沿いにあるレストラン「アゼリア」(齋藤義弘代表取締役)が3月31日(日)に45年の歴史に幕を下ろす。

レトロ感溢れる店内の雰囲気は、落ち着いて食事を楽しむことができ、伊勢原市民はもちろん県内外からも多くの人が訪れるなど、様々な世代に愛された名店。コックによるすべて手作りの料理は数多くの食通をも唸らせた。店内ではコンサートや展示会、講演など多彩なジャンルの催しなども行われてきた。現在、思い出のガレッジセールと題して同店で使用した食器の販売なども行われている。

オーナーの齋藤由里子さんは「45年間営業できて地主様、大常連の皆様に感謝申し上げます。おっさんずラブのロケで華を添えてもらい、多くのファンに訪れていただいたことも大変ありがたかった」と語った。

同店は、2018年のテレビ朝日系列ナイトドラマ「おっさんずラブ」のロケにも使用、聖地巡礼をする多くのファンが訪れ、コメントノートも6冊に及んでいる。

出演者の吉田鋼太郎さん、田中圭さん、大塚寧々さんが座ったテーブル席は神席と呼ばれ、取材に訪れたこの日も都内や横浜、山形県やイタリアから訪れた女性ファンたちが話に花を咲かせていた。

ファンの女性らは「神席の予約は1カ月以上前に行った」「ファンにとってはまさに聖地で心の拠り所」「ドラマで使われた料理を裏メニューとして提供してくれるなんて本当に愛のあるお店だと思う」と話した。

1月下旬に発表された告知は多くのファンに衝撃を与え、閉店を惜しむ声が数多く届くとともに、問い合わせも殺到、最終日まで予約が埋まっているという。

齋藤オーナーは「アゼリアの日本一美味しい料理を作り続けてくれた素晴らしいコックと従業員のみんなに感謝を伝えたい」と語った。