地元造園業者らによる緑化イベントが4月13日(土)から久本の複合施設「エム・パーク」の持田駐車場屋上で開催される。溝口地域の「緑化推進」を後押しすると共に、造園家の表現の場づくりなどを目的に企画されたもので、関係者は多くの来場を呼び掛けている。

35を超えるアート展示

この催しは、エム・パークを運営する「株式会社Den」の藤田将友代表と、溝口の造園業「みつや園」の三家恵伍代表が立ち上げた「まちの植育研究所」などが、2021年から手掛けているもの。今回は「川崎発の緑化アートプロジェクト『ZŌEN〜動く森展〜』」と銘打ち、造園作家とアート作家による挑戦的な屋外展示を実施。4月13日(土)から21日(日)までの期間中、35を超えるアート展示がエム・パークおよび東急田園都市線・溝の口駅前のキラリデッキにお目見えし、来場者等の興味・関心を誘う内容となっている。

英国発祥の手法を採用

溝口駅周辺は都市化が進み、川崎市の緑化推進重点地区にも指定されているエリア。ここで三家さんらはイギリス発祥の「ゲリラガーデニング」という手法にならい、都市空間に突然緑が現れるイメージを標榜。造園家や庭師、ガーデナー、植木屋のアーティストたちを中心に、まちなか再生やクリエイティブなことに情熱を注ぐメンバーが県内外から集結し「造園の可能性」を広く伝えるべく、精力的な活動を展開している。

造園家の「対抗戦」も

今回の催しは「緑化による溝口の魅力向上」や「庭師、造園事業者のイメージアップ」、さらには「脱炭素および循環型社会に向けた市民の行動変容の促進」などといった開催趣旨を内包しているだけにプログラムも多彩。神奈川県と静岡県の造園家が人気投票による3対3の対抗戦を行うほか、都市緑化、地域や民間でできる緑化の在り様などについて語るパネルディスカッションなどが予定されている。

「50年後」見据えて

さらに、地元企業や団体による「アップサイクルの教室」やワークショップ、関連商品の販売・展示をはじめ、リフレッシュヨガのレクチャーや各種フード販売など、老若男女問わず楽しめる環境系コンテンツが数多く用意される。

開催時間は午前10時から午後4時(土・日は午後8時)まで。入場無料、荒天中止。13日と20日のみ別途有料プログラムとして日没後、音と映像のインスタレーション、および映画上映が行われる(その他、催し詳細は右上二次元コード参照)。藤田さんは「50年先を見据え、緑のある豊かなまちづくりにつながる機会になれば」と話し、多くの来場を呼び掛けている。