葉山の藻場再生に取り組む葉山アマモ協議会は3月30日、ワカメの漁師体験や保全活動を行う「ワカメDAY2024」を真名瀬漁港で行った。葉山小の児童や地元の素潜りクラブの子どもたち、その保護者など約60人が参加した。

漁師体験では、参加者は地元漁師の高野博さんから、ワカメを茹でて干すまでの作業を教わるとともに、葉山の海でも20年ほど前までアワビやサザエもたくさん捕れたという話を聞いた。また、漁師で主催メンバーでもある、長久保晶さんが数日間乾燥させたワカメを取り込む際には試食もし、葉山小の斉藤俊二郎さんと鈴木飛郷(ひさと)さんは「生干しワカメは美味しかった。おにぎりで食べたい」と笑顔を見せた。

ランチタイムでは、三ツ星フレンチレストランのシェフ・生江史伸さんが腕を振るったメカブのカツレツやワカメのパスタを堪能した。

その後、海藻研究者の山木克則さんから、温暖化による海水上昇がワカメの生育に影響していることを教わった参加者。子どもから大人まで多くの質問が飛び交い、海洋環境への関心の高さがうかがえた。

最後にワカメを増やす活動として、自然分解する袋に地元漁師から提供されたメカブを入れて、磯に投入した。山木さんは「来年の今頃、ワカメがフサフサ生えていてほしい」と期待を込めた。

なお、フリーダイバーの武藤由紀さんとの水中でのワカメ観察は、海のコンディションが悪く中止になった。