旧津久井4町(藤野、相模湖、津久井、城山地区)の医療、介護関係者を中心に多職種連携を図る「みどり北をつなぐ会」(黒沢愼五会長)は4月24日、相模原赤十字病院で地域医療に関する講演会を開催した。

当日はリモートでの参加者を含め約50人が集まった。今回のテーマは「森田病院の役割と地域医療」。講師の森田亮病院長が、中山間地域にある病院の在り方と地域医療への思いを語った。

同院や医師の紹介、地域における役割などを説明していった森田病院長は、緑区について「エリアが広く、距離的に都市部とは状況が大きく違う。緑区では『すぐに行きます』というのは難しい」と地理的な特徴などについて触れた。それらを踏まえた上で、地域医療について話題が進むと「病院だけで地域医療は難しい。地域に病院をうまく利用してもらうことで貢献できたら。周りの支えがあって地域医療が実現できる」と熱を込めた。

さらに、「地域医療を実現するためには持続可能な職場環境を整えなくてはならない。それには『人』が必要で、職場の環境づくりを頑張らなくてはならない」と病院長としての課題についても話した。

講演を終え、同会の黒沢会長は「今回は、昨年から在宅診療に力を入れ始めた森田病院長に思いを話していただいた。地域への考え方や熱い思いを聞くことができて良かった。地域のみんなが1つのチームになることで持続可能な地域医療ができるなど、大いに共感できる内容だった」と振り返った。