将来の自動車整備士などを育成する専門学校・トヨタ東京自動車大学校(館町/上田博之校長・理事)が今年、創立70周年を迎えた。4月9日には、同校内の特設会場で記念式典を実施。初宿和夫八王子市長や文科省室長などの関係官庁、東日本のトヨタ関連会社などから約180人の来賓を招き、同日に行った入学式と共に盛大に節目を祝った。

式典では、同校の横山裕行理事長があいさつに立ち、自動車業界が変革期にあることに触れ「この節目を新たな出発点とし、業界の中核を担う素晴らしいエンジニアの育成に、職員一丸となって今後も努力していきたい」と述べた。また、トヨタ自動車(株)の佐藤恒治取締役社長からはビデオレターが届き、人材育成への熱い想いを伝えるメッセージが贈られた。修理訓練用のエンジンとなる「1NRベンチエンジン」3台も記念品として同社から寄贈された。

このほか、授業用の電子モニターやモータースポーツ活動などで使用するテントなどが同窓会を含めた関係各所から贈られた。式典ではトヨタモビリティ東京(株)や神奈川トヨタ自動車(株)などの5社の社長らが協賛者代表として登壇。目録を手渡した。

今年度は456人が入学

同校は1954年、日本自動車学校整備課として立川市の運転教習所に併設される形で設立した。1971年に整備教育部が八王子市に移転し、全国初の2年制2級自動車整備士コースを発足。4階建ての本館と平屋造りの実習棟から、市内での歴史をスタートさせた。

「技術を磨け、そして人間性も」を教育スローガンに、これまでに2万7000人を超える自動車エンジニア(整備士)を育成。トヨタ系販売店をはじめ、自動車業界の各分野で活躍する人材を輩出してきた。今年度は1級自動車科、自動車整備科、国際整備科、1級専攻科、スマートモビリティ科、トヨタセールスエンジニア科、ボデークラフト研究科、ボデークラフト科の8学科に、全国各地から456人の新入生が入学した。