ブックシェアの試みが厚木市船子の「パークハイツ本厚木」で始まった。114世帯が暮らすマンションの共用スペースに書棚が置かれ、小さな書店のようだ。

このコーナーを作ったのは、同マンションの住民交流組織「プレミアムクラブ」。横地旦会長(76・写真左)と幹事長の山田善治さん(75)は、2年ほど前にテレビ番組で東京都町田市で続く「きんじょの本棚」の取り組みに着目していた。街の店舗や家々の軒先に本棚を置く交流づくりだ。2人は早速本棚設置を管理組合に提案したが、当時は人を集めることに懸念があり、却下された。それでも二人は諦めきれず、今年4月に再び管理組合に再提案。晴れて承認を受け4月8日にオープンを迎えた。本棚は山田幹事長が手作りで用意した。

初日は持ち寄った85冊でスタートし、現在は20冊ほどが貸し出し中。借り手のマナーに任せて、貸出期間などの決まりはほとんどない。ジャンルはレシピ本やパソコンの解説書、CDなど様々だが、蔵書を増やすため、広報紙「プレミアム新聞」で今も寄贈を呼び掛けている。