小田原市郷土文化館が4月15日、「小田原市郷土文化館研究報告」の最新号(60号)を発売した。報告書では「おだわらデジタルミュージアム特集」と題し、創設の背景や調査結果をまとめた。

「おだわらデジタルミュージアム」は市が昨年3月末に開設したポータルサイト。市が所蔵する約5万6千点の歴史資料や文化財を誰でも閲覧・検索できる。市は開設以降、資料の具体的な調査を行っている。

特集では、調査の結果新たに明らかになった海藻や魚類の標本の価値を示した。またデジタルミュージアム創設に至る背景をまとめた論考を収録している。

市の担当者は「調査はまだ一部。今後も整理をすすめたい。デジタルはきっかけ。ぜひ来館して資料を生で見てほしい」と呼び掛けた。

最新号ではほか、田島に伝わった人形芝居の活動と衰退を追った研究ノートや、関東大震災で犠牲になった熱海線機関士・尾崎道太郎に関する資料調査も掲載している。

同報告書は750円(税込)。同館で販売、受付は午前9時から午後4時30分まで。郵送による購入も可。申し込み・問い合わせは同館【電話】0465・23・1377【メール】kyodo@city.odawara.kanagawa.jp。