JR東海道線の藤沢―大船間で開業が予定されている「村岡新駅(仮称)」について、県と藤沢・鎌倉両市、JR東日本の4者は20日、設置に伴う工事に関する協定を締結した。今秋にも着工し、予定する2032年頃の開業を目指すとしている。

事業費は詳細設計の4億円を差し引いた155億円を見込む。協定では4者が負担割合について合意した21年の覚書に基づき、県が30%、両市がそれぞれ27・5%、JRが15%とした。

また藤沢市は駅の南北を結ぶ自由通路(幅7m、延長77・5m)の整備費約18・7億円も負担する。同日、市議会臨時会に関連議案を提出し、可決された。

新駅は藤沢駅から東に約2Km、大船駅から南西に約2・6Kmに位置。周辺には医療健康分野の研究開発拠点「湘南アイパーク」や神戸製鋼などものづくり系の企業が立地する。また昨年10月には周辺の土地区画整理事業(約38ha)が国の認可を受けており、藤沢市村岡地区と鎌倉市深沢地区でそれぞれまちづくり計画が進んでいる。

東海道線の新駅は1925年に開業した熱海駅以来、107年ぶり。1日あたりの乗降客数は約6万5千人を見込んでいる。