「このメニュー、そこまで有名ではないけど自分は好きだなあ」「定番や看板ではないかもしれないけど、好きな人は結構多いと思うんだよな……」――外食チェーンに足を運ぶと、そう思ってしまうメニューが少なからずあります。店側はどんな思いで開発し、提供しているのでしょうか。

人気外食チェーン店のすごさを「いぶし銀メニュー」から見る連載。今回は回転寿司チェーン・くら寿司の「純みそ汁」を取り上げます。

飲食チェーンには「代名詞」「定番」というべきメニュー以外にも、知られざる企業努力・工夫を凝らされたものが数多く存在します。本連載では、そうした各チェーンで定番に隠れがちながら、根強い人気のある“いぶし銀”のようなメニューを紹介していきます。

昨今は都心でも見かけることが増えた「くら寿司」(筆者撮影)

「具なし」ストロングスタイルみそ汁の衝撃

今回のテーマは、回転寿司チェーン・くら寿司の「純味噌汁」です。回転寿司といえば、何といってももちろん「寿司」が代名詞。その名の通りにクルクルとレーンを回る寿司を見ることは少なくなりましたが、多くの人が大好きな寿司を安価で提供するビジネスモデルは、今や国内だけでなくインバウンド観光客など海外からも支持を集めています。

一昔前は郊外のロードサイドで見かけることが多かった回転寿司ですが、今や都心部でも当たり前に目にするようになりました。そんな中でくら寿司は、寿司自体の味はもちろん、豊富なサイドメニューや5皿で1回楽しめる「ビッくらポン!」などのエンターテインメント要素にも注力しており、老若男女問わず人気のチェーンです。