日本の大企業がいよいよ本格的にアフリカ市場に取り組み始めています。注目したいのは、ナイジェリアへの進出です。ナイジェリアはアフリカの中でGDP最大の国。人口2億2000万人、2050年には4億人にもなると予測されています。最近では、ダイキンや大塚製薬、久光製薬が参入を本格化しています。日本企業に勝算はあるのでしょうか?『超加速経済アフリカ』の著者で、アフリカビジネスに詳しい椿進氏がアフリカで日本企業が成功するために大事なことを解説します。

ダイキン、大塚製薬、久光製薬が参入

今までは一部の商社やトヨタ、ホンダ、味の素が1990年代からアフリカに参入して数百億規模の事業を実現している程度でした。しかし、最近では、ダイキンや大塚製薬、久光製薬が本格的に参入して注目を集めています。

ダイキンの強さは、比較的安価な製造が得意な中国・韓国企業に対しても、真正面から戦って勝ちに行く、ということです。決して、逃げない。ハイエンドに逃げない。価格でも勝つとなれば、現地で製造し低価格を実現する。そして、実際に勝った。中国でも、インドでもトップを取りました。

アフリカでは、付加価値率30%あれば現地生産とみなされ、関税が免除される。そこで、インド事業と連動し、キー部品はインドから持込み、アフリカ現地で組み立て製造を実施。そうやって、輸入が中心の中国企業や韓国企業に勝つ、という戦略です。