鳥取県議会の6月定例会が、6月9日開会しました。
物価高騰緊急対策など、肉付け予算としては過去最高の349億6千万円の予算案が提出されました。
一方、現職議員が公職選挙法違反の罪で略式起訴されたことを受け、議員が所属していた会派は、研修会を開催、議員が守るべきルールを再確認しました。

鳥取県・平井知事:
「これからの4年間、新たな歴史をここ鳥取から創るため、心新たに挑戦する決意であります」

9日開会した、鳥取県議会の6月定例会。
平井知事が、鳥取県政史上最長の5期目のスタートにあたり、決意を示しました。
知事選後の肉付け予算としては過去最高の、総額349億6千万円の補正予算案など、あわせて26の議案が提出されました。

4月の選挙後、初めての定例会。新顔もそろった議場には、ひとつ空席が。
藤縄喜和議員の席です。
有権者に中元やお歳暮の名目で食品セットを贈ったとして、5月30日、公職選挙法違反の罪で略式起訴され、その後、公の場に姿を見せていません。
藤縄議員は略式起訴された翌日、所属していた自民党県連に離党届を提出。県議会の会派も離れました。

鳥取県議会自由民主党・福田俊史幹事長:
「わが会派に所属されていた議員が、公職選挙法違反で略式起訴されました。会派としても、コンプライアンスの意識を高めるよう情報共有したうえで、今後自らを律しながら議員活動を当たるべきだと」

この不祥事を受け、藤縄議員が所属していた会派では、9日、所属議員を集め、研修会を開きました。

テーマは「議員倫理」。議会事務局の職員から、公職選挙法、なかでも「寄附の禁止」について説明を受けました。
出席した議員は真剣な表情で、議員として守らなければならないルールを改めて確認しました。

鳥取県議会自由民主党・斉木正一会長:
「6月議会は改選後初めての議会ということで、それぞれが緊張感を持ってやっている。きょうの勉強会を踏まえて、コンプライアンスをしっかりと順守していく」

略式命令を受けた後、14日以内に裁判を請求しない場合、50万円以下の罰金刑が確定します。
この場合、藤縄議員は公職選挙法の規定により、公民権が停止され、議員の職を失うことになります。