松江市の大橋川沿いに建設が計画されている高さ約45メートル、15階建ての高層マンションについて、3月28日、市の景観審議会が開かれ、眺望や景観への配慮を求める方向性が出されました。

このマンションは広島市のディベロッパーが松江市の大橋川沿いに建設を計画しているもので、15階建てで高さは約45メートル。
2026年3月末の供用開始を予定しています。

28日の景観審議会では、大橋川沿いに建つことから立体駐車場や外構のデザインが景観計画に適合しているか、45メートルという高さが眺望に影響しないか、などについて議論が交わされました。

委員からは今後、周辺地域の高層建築の基準になる可能性もあるとして、市が進めている新たな景観ルールと合致させるべきといった意見が出ました。

松江市の景観計画を巡っては松江城近くで計画されている高さ約60m、19階建ての高層マンションについて、景観審議会の一部の委員が、「景観を妨げない」とする審議会の判断を撤回し、再度審議のやり直しを求めるという異例の事態を辿っていました。

最終的に再審請求は棄却されましたが、こうした経緯を受けて松江市の上定市長は建築物の高さ規制について具体的なルールに作り直す考えを示していました。

28日の定例会見で改めて今後の景観規制について聞かると…。

松江市・上定市長:
「基本的に松江城の周辺について高さの規定がかかっているエリアがほとんどではあるんですが、高さ規定が実質的には高さ制限がされていないという状況でございます。どれくらいの高さにしていくなど、制限の在り方は景観審議会を通じて専門家と議論をしていく必要があるなと」

また、大橋川沿いのマンションについては28日の審議会で出た意見を踏まえ、ディベロッパーへの対応を決めたいと述べました。

松江市・上定市長:
「あの地域の調和を重んずるべきであるとご意見をいただいたものと認識していますので、それを踏まえた上での事業者に対する接触を考えていきたいと思っております」

景観審議会は近隣に建つ旅館を目安に高さの調和を図るべきといった答申をまとめるとしています。