原発事故ですべての窯元が避難を余儀なくされた福島県浪江町の伝統工芸「大堀相馬焼」。2023年に復興再生拠点として地域の避難指示が解除されて1年あまり経った3日、14年ぶりに「登り窯まつり」が開かれました。

水津邦治アナ
「陶芸の杜おおぼりです 震災後初めての登り窯まつり
 県内外からの多くの家族連れで賑わっています」


「大堀相馬焼」の窯元は震災前20数軒ありましたが、すべてが原発事故で避難を余儀なくされ、現在、活動を再開しているのは半分ほどです。
こうした中、2023年に避難指示が解除された「陶芸の杜おおぼり」で3月、
14年ぶりに登り窯に火が入りました。

約1か月後、3日間夜通し焼き続けられた作品が窯の中から姿を現します。
3日は朝から窯元たちが浪江町の人たちが作った作品を窯から出しました。

大堀相馬焼協同組合半谷貞辰理事長
「今窯出しをして結構いい焼き上げになっています
安心しましたあとみんな出たのを見てもらいたいです」


浪江町の人や地元の子どもたちが作った陶器は展示場に並べられ、輝きを放っていました。

陶器をつくった小学生
「うれしい!持つ所を工夫してつくりました」


会場には、福島県内各地で再開した7つの窯元が集まって展示販売が行われ、多くの陶芸ファンが県内外から訪れていました。

いわき市から来た人
「震災後、来られなかったが今回初めてということで
焼き物を前にも買ったことがあるので楽しみにして来た
本当に前の形になってよかったと思います」


また浪江町の特産品の販売も行われ、多くの人でにぎわいました。
「登り窯まつり」は5月5日まで行われています。