福島県南相馬市の職業能力開発校県立テクノアカデミー浜が宇宙ベンチャー企業と連携して、ロケット開発の人材を育成する新しいプロジェクトを始めました。

南相馬市で行われたのはロケットエンジンの燃焼試験です。ものづくりの技術を広く学べる県立テクノアカデミー浜は、同じく南相馬市に拠点を置いてロケット開発に取り組むベンチャー企業「アストロX(エックス)」と連携して、今後の成長が見込まれる「宇宙航空分野の人材育成」を進めます。

25日は校庭を使って、アストロXが開発中の小型ロケットエンジンの燃焼試験が行われました。

燃焼試験

アストロXは成層圏まで飛ばした気球から人工衛星打ち上げ用のロケットを発射する新しい技術を開発しています。発射実験に使われた装置には、テクノアカデミー浜機械技術科の学生たちが製作した燃料供給用の部品が組み込まれています。

燃焼試験

いよいよ試験開始。

燃焼試験は成功し、計測された様々なデータは今後の開発に役立てられます。

アストロX 最高技術責任者・和田豊さん「日本の宇宙開発はこれからどんどん伸びていって宇宙産業が大きくなっていきます。その宇宙産業を支えるのは人材。人材として若い人たちに今から宇宙開発に興味を持ってもらって、小さな実験から参加していただいて日本の宇宙産業を支える人材に育ってほしいと思う」

テクノアカデミー浜 機械技術科・田村大輝さん「宇宙産業に関われるのはありがたい。僕の将来の選択肢の幅が広がる」

テクノアカデミー浜とアストロXは、燃焼試験をしたエンジンを搭載したロケットの開発を進めていくということです。

成功した燃焼試験

ロケットを飛ばすためには高い技術で作られた精密な部品がたくさん必要ということで、航空宇宙産業を担う若い人材がメイドイン福島の技術でロケット開発に貢献する日も近いかもしれません。