小林製薬の「紅麹」成分を含むサプリを摂取していた人に健康被害が出ている問題で、富山県内の医療機関を受診する人が急増しています。富山市の内科医院では、2週間で6人が診察に訪れていて、医師は「服用期間にかかわらず、検査を受けてほしい」と呼びかけています。

富山市にある元町内科医院です。

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3月28日から4月10日までの2週間で「紅麹」成分を含むサプリを摂取していた40代から60代の男女6人が診察に訪れました。

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元町内科医院 林健志 院長:「1名の方はけん怠感と手足のむくみということでお見えでしたが、ほかの5名の方は全く無症状でサプリを飲んでらしたということがご心配だということでお見えになってます」

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毛田千代丸キャスター:「どんなサプリを飲んでましたか」

元町内科医院 林健志 院長:「小林製薬の紅麹コレステヘルプですね」

6人が摂取していたのは、小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」で、使用中止及び自主回収の対象となっています。

服用期間は2、3か月の人が多く、長い人で半年でした。

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指導を受けたうえでのサプリを

毛田キャスター:「(サプリを)飲んでる期間が長ければ長いほど身体への影響は大きくなると考えていいでしょうか」

元町内科医院 林健志 院長:「そうですね。その可能性は高いと思うんですけども、服用期間が短い方でも腎機能障害が出ている方もいらっしゃるという報告もありますので、服用期間にかかわらず、検査をされた方がよろしいかと思います」

血液や尿の検査をした結果、6人のうち5人に異常はありませんでした。残る1人はけん怠感や手足のむくみ、疲れやすいといった症状を訴えていた40代の女性で、検査の結果待ちだということです。

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6人が「紅麹コレステヘルプ」を摂取したきっかけは健康診断で、血液中にコレステロールなどの脂質が多い状態である「脂質異常症」を指摘されたことでした。

元町内科医院 林健志 院長:「みなさん多分コレステロール値が気になって飲まれるんだと思いますけど、異常値を指摘されているような方はまず医療機関での相談を受けてから、食事療法なり運動療法なりの指導を受けたうえでのサプリを、というふうに考えられた方がよろしいかなと思います」

体調チェックなどの自己管理と定期健診を

林院長は「紅麹」サプリを使っていた人の受診が急増している理由にドラッグストアや通販で手軽に購入できることを挙げ、こうした体調の改善を目的としたサプリを服用する際は、定期的な健康診断や医師への相談を呼びかけています。

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元町内科医院 林健志 院長:「サプリメントは摂られるのは構わないと思うんですけど、摂取される上での健康の、体調のチェック、ご自身で皆さん自己管理をされるなり、あとは定期的な健診を受けるなりで評価されていった方がよろしいかと思います」

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