北陸電力は、能登半島地震によって被害を受けた設備の損額額が610億円にのぼると明らかにしました。一方、2023年度決算は電気料金値上げなどの影響で最終利益は過去最高となりました。

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北陸電力 松田光司社長:「過去に例のない巨額の損失をこうむることになりました」

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30日開かれた2023年度の決算発表で、北陸電力は、能登半島地震の被害を受けた設備の損害額が、610億円程度にのぼると明らかにしました

北陸電力 松田光司社長:「東日本大震災を除けば最も大きな損失。火力設備、原子力設備、ネットワーク設備が3つが被害を受けた」

損害額の内訳は
▼七尾大田火力発電所の復旧に160億円
▼志賀原発の復旧に130億円
▼傾いた電柱およそ3000本など配電設備の復旧に116億円がかかるとみられます。

損害額610億円のうち修繕費など451億円を2023年度決算の特別損失に計上しています。

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一方、この特別損失を含む2023年度決算は、販売電力の減少で売上高は減少したものの、去年6月の電気料金の値上げなどの影響で、経常利益は1079億円と4年ぶりの増益、純利益は568億円と3年ぶりの黒字となりました。

前年度は、燃料費の高騰で過去最大の赤字決算でしたが、2023年度は経常利益、純利益とも過去最高です。

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北陸電力 松田光司社長:「一定の震災での損失がありましたけども、一定の黒字が出た、配当も継続できるということで、安堵の気持ちが強い」

北陸電力は、2024年度の業績について燃料調整費の減収などで減収減益を予想しています。

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