■「手が出ない」朝の食卓ピンチ

 朝は必ず一杯という人もいるのではないでしょうか。ジュースと言ったら多くの人が頭に思い浮かべるオレンジジュースです。そのオレンジジュースに今、異変が起きているのです。

ベニースーパー本部 赤津友弥本部長
「オレンジジュースは他のジュース類と比べると値上げの要請が多く来ている」

 例えばリンゴジュースやブドウジュースといった他の定番ジュースと比べても確かに高くなっています。

買い物客
「一般消費者からすると高くて手が出ないっていうのが本音」
「ちょっと手が出ないかな。遠のくかなって思います」

 一体、なぜこんなことになっているのでしょう。果汁をメーカーに卸している会社を訪ねました。

 オレンジジュースに使われる果汁は主に輸入品。異変は、その輸入先で起きていました。

日進通商 藤井竜之介専務
「ブラジルがメインの産地になる。そこの不作、(農作物の)病気の蔓延(まんえん)による不作」

 輸入オレンジ果汁で圧倒的に多いのがブラジル産。そのブラジルで不作が続き、原材料価格が上がってしまっているのです。

日進通商 藤井竜之介専務
「イスラエル産の果汁を各メーカーに案内したり、ヨーロッパ・トルコからも果汁を仕入れる動きをしている」

■オレンジジュース 相次ぐ販売休止

 さらには歴史的な円安も重くのしかかり、メーカーの販売中止も相次いでいます。

 ただ、輸入が減っても日本の果汁ならあります。

協同乳業 事業開発部 藤森幸利さん
「農協果汁で使っているミカンは和歌山県産のミカン100%」

 国産果汁だけを使った「農協果汁」です。実に14年ぶりの再販売です。

協同乳業 事業開発部 藤森幸利さん
「1年以上前から企画してきた商品。発売に(原料高騰)の流れが重なったのは想定してなかった。国産の果物のおいしさがお客様に伝わって国内の生産者が喜ぶことにつながればいいのかなと」