6世紀の中国で北周の皇帝として君臨したとされている、武帝のDNAを分析した研究チームが、顔の再現図を公開し、民族的なルーツの詳細を発表しました。

 生物学などの論文を扱う学術雑誌「カレントバイオロジー」で28日発表された論文によりますと、中国の研究チームは、武帝の頭蓋骨から採取したDNAを分析し、武帝の顔の再現図を公開しました。

 武帝は茶色の目に黒髪、暗めの皮膚で、典型的な東アジアや北東アジアの顔の特徴を持っていたとしています。

 武帝の先祖のルーツは、現在のモンゴルや中国東北部のに住んでいた遊牧民族の「鮮卑」が大半であるとみられ、漢民族との婚姻などで遺伝子的なつながりもみられるということです。

 また、武帝の死因については毒殺説などもありますが、研究チームは武帝が、遺伝子的に脳卒中を起こしやすかったと指摘しています。

画像:Current Biology