モスクワで大規模テロが起きて以降、ロシア当局はイスラム系移民への取り締まりを強化しています。

 治安部隊はモスクワ郊外の物流倉庫で27日、5000人の移民労働者に対して抜き打ち検査を行いました。

 この検査でイスラム系移民38人が滞在登録の不備などを理由に摘発されました。

 独立系メディアによりますと、軍事事務所に連行された人もいて、ウクライナとの戦闘の前線に送られる可能性があります。

 テロの実行犯の出身国とされるタジキスタン系移民が運行するタクシーでは、乗車拒否が頻発しています。

キルギスのタクシー運転手
「タジキスタン人にとっては非常に厳しいです。彼らは(差別されないように)ひげをそり始めている」

 ロシアのイスラム系住民は2500万人、移民労働者は600万人といわれ、彼らなしではロシア経済は成り立ちません。

 プーチン大統領は「排外的な愛国主義は国を破滅させる」と述べ、危機感をにじませています。