“短期決戦”となった静岡県知事選挙。現在、出馬を表明しているのは、元副知事の大村慎一氏、前の浜松市長・鈴木康友氏、共産党県委員長の森大介氏、政治団体代表の横山正文氏の4人です。

告示まであと1週間となった5月2日、知事選の投票用紙 約308万5000枚が印刷工場から各市町の選挙管理委員会に配送されました。

このうち沼津市役所には午前10時過ぎに到着し、市の選挙管理委員会が枚数や投票用紙に印刷ミスがないかなど確認作業を行いました。

一方、県選挙管理委員会は4月30日、知事選の投票率を上げるために設置している啓発キャラクターに俳優の磯村勇斗さんの起用を発表。磯村さんは、沼津市出身の31歳で、数々のドラマなどに出演し、県の観光誘客プロモーションのナビゲーターに起用されるなど、県内でも活躍しています。

県選挙管理委員会によりますと、過去の知事選の投票率は、1951年が最も高く、88.17%で、当時現職だった斉藤知事が病気を理由に辞任して行われた1993年が最も低く35.14%でした。また、川勝知事が初当選した2009年は61.06%、前回2021年の知事選は、52.93%となっています。

今回の知事選は川勝知事の辞任に伴って行われますが、その川勝知事に知事選への再出馬を求めるため、リニア新幹線の建設に反対する市民団体「リニアを争点にする会」が、5月2日、静岡市内で署名活動を行いました。この団体は、「大井川の命の水と南アルプスの自然を守る」ことを目的に活動していて、リニア問題でのJR東海や国に対する川勝知事の厳しい姿勢を評価しています。署名活動は、4月19日から行っていて、5月2日 街頭での活動を終えると、集まった1987人分の署名を川勝知事へ提出しました。

(リニアを争点にする会 山本 敦さん)

「告示日まで まだ時間があるので、(川勝知事の)気持ちが変わることを期待している」

一方、署名を受け取った川勝知事は1日、県のホームページで退任のあいさつを掲載していて、リニア問題について「十分に議論する時間が確保できました。一区切りです」と説明し、「皆様の御健勝と御多幸をお祈り申し上げます。ありがとうございました。さようなら」とコメントしています。