インテルの元スロベニア代表GKサミル・ハンダノビッチ(38)は、依然として去就が不透明だ。イタリア『カルチョメルカート』が伝えている。

2009-10シーズンのトレブル達成後、まもなく暗黒期に突入したインテル。そんな時代に加入したハンダノビッチも今やクラブ通算454試合の出場を誇るバンディエラであり、栄光もどん底も経験してきた、まさにクラブの生き証人だ。

しかし、近年はパフォーマンスの衰えが隠せなくなり、今シーズンからは元カメルーン代表GKアンドレ・オナナ(27)の加入に押し出される形で2番手に降格。契約も6月末までとなっており、退団もしくは現役引退が囁かれている状況だ。

それでも、ロッカールームではチームを束ねる偉大なキャプテン。以前には、ハンダノビッチがもし今シーズン限りでの引退を選んでもコーチなどの役職を与えてクラブに残すべきとシモーネ・インザーギ監督が主張していると報じられていた。

また、選手本人も24日に行われたコッパ・イタリア決勝戦のフィオレンティーナ戦直前、「常にプロフェッショナル像を追い求めてきた。ピッチに出ることだけでなく、ピッチ外での振る舞いも重要だ。求められる役割に適応すれば、何歳になっても成長を実感できる」と充実ぶりを口にしている。

現段階で進退に関するインテルとの協議には臨んでおらず、来月10日にチャンピオンズリーグ(CL)決勝戦でマンチェスター・シティと戦うまでは今シーズンの残りの試合に集中。契約更新、新天地行き、引退、考えうる全ての選択肢にオープンな姿勢とのことだ。

なお、首脳陣はチェルシーなどから正GKオナナにオファーが届く可能性も考慮し、ハンダノビッチの残留を希望。一方で、ハンダノビッチには「すでに誰かが彼のドアをノックしている」とも。具体的なクラブ名は不明だが、どこかから接触があるとみられている。