ステランティスのドイツブランド「オペル」から新型コンパクトSUV「フロンテラ」の画像が公開されました。どんなクルマなのでしょうか。また日本導入の可能性はあるのでしょうか。

20年ぶりに復活した由緒ある車名

 ステランティスの独ブランド、OPEL(オペル)は2024年4月9日、欧州で新型「Frontera(フロンテラ)」の画像を公開しました。

 フロンテラは、かつてオペルが販売していたSUVで、1991年に初代モデルが登場。1998年に2代目が発売されています。

 初代/2代目フロンテラは当時、オペルと同じGMグループだったいすゞのSUV「ミュー」、および「ミューウィザード」のオペル版で、英国ルートンにあるいすゞとオペル/ボクスホールの合弁会社、IBCビークルズにて製造されていました。

 2004年に生産が中止されてからおよそ20年、フロンテラの車名が復活、新たにコンパクトSUVとして画像が公開されました。

 新型フロンテラの詳細なスペックなどは明らかになっていませんが、電気自動車(EV)と48Vのマイルドハイブリッドを用意したモデルとなります。

 ジープ新型「アベンジャー」やアルファ ロメオ新型「ミラノ」、シトロエン新型「C3/e-C3」と同じ「eCMPプラットフォーム」を採用する電動SUVとなり、全長は4m前後と予想されます。

 オペルの新しいエンブレム「ブリッツ」を備えたフロントマスクは「オペル バイザー」と呼ばれるデザインとなっています。

 コンパクトなボディにもかかわらず、荷室容量は通常で460リッターを確保、最大1600リッターという広大な室内を誇ります。

 詳細は今後明らかになります。

1991年に欧州市場に登場したオペル初代「フロンテラ」。いすゞ「ミュー」のオペル版だった

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 新型フロンテラの日本導入はあるのでしょうか。

 2020年2月、当時のグループPSAジャパンは、2006年の撤退以来およそ15年ぶりにオペルブランドの日本再上陸を発表、2021年後半にコンパクトハッチバック「コルサ」SUV「グランドランドX」、ミニバン「コンボライフ」の導入を発表しました。

 また2021年8月には、2022年上半期にディーラーオープン、および発売というスケジュールも発表、準備も万端だと思われていました。

 それから4年が経ちましたが、オペルの日本語版WEBサイトも見られなくなっている状況です。

 2020年1月に日本でも感染者が明らかとなった新型コロナウイルスの蔓延、それに伴う半導体不足、そして最近の円安と、この4年で世界は大きく変わりました。

 グループPSAとフィアットクライスラーオートモビルズの合併で誕生したステランティスジャパンからは正式なアナウンスはありませんが、実質、オペル再上陸の可能性は限りなくゼロに近いといえるのではないでしょうか。

 そう考えると、新型フロンテラの日本導入の可能性もなさそうです。