■これまでのあらすじ
結婚から12年、美穂は自分に無関心な夫との関係に悩みを抱えていた。少しでも夫のいいところを見つけようと努力するが、夫の態度はまったく変わらない。いよいよ離婚を考えた美穂は、“離婚届”をお守りとして引き出しにしまっておくのだった。

経済的な自立が大切だと考えた美穂は事務のパートを始め、1年半後、正社員に昇格。そんなある日、娘が修学旅行の書類にハンコを押そうと、美穂の引き出しを開けてしまう。

それからというもの、娘の機嫌は悪くなり、美穂や夫にも強く当たるように。“娘が離婚届を見てしまった”という事実を知らない美穂は、「反抗期?」などと考えるが、ある時、娘から「お願いだから離婚しないで」と懇願されて…。






私の不注意で隠していた本と離婚届を娘に見られてしまいました。必死に父親をかばう娘を見ていたら、離婚したいなんて言えませんでした。私は自分のことばかりで、娘の幸せを考えていなかった。娘が大人になるまで離婚はできない…。

夫と別れることを目標に突っ走ってきた私。何のために頑張ってきたのかわからなくなり、虚しくて涙が止まりませんでした。生活費も完全折半となってしまい、夫はもうただの同居人でしかなく…。それでも、今の娘は家族一緒にいることを求めている。私が頑張って我慢するしかないのです。


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イラスト:山口カエ、原案:ウーマンエキサイト編集部
(ウーマンエキサイト編集部)