■これまでのあらすじ
離婚して娘の文香を連れて地元に帰った楓は、昔の友人・真と数年ぶりに再会する。真は楓がバンド活動をしていたころの知り合いで、バツイチ。真に誘われ、久しぶりにバンド仲間とも会うことができた。真は子ども好きらしく、優しく文香に話しかける姿は「いいパパ」そのもの。そんな真から「この子のパパになりたい」と言われて、楓は真を意識するようになる。
文香はすぐに真になつき、楓もまた病気のときに駆けつけてくれる真の面倒見のいいところに惹かれ、一年後に2人は結婚。真との子どもも妊娠し、これで再出発できると思っていた楓だったが、家に見知らぬ督促状が届くようになり…。
真に借金があることがわかり追及すると、優しかった夫は豹変し「借金はお前のせい」と暴論をふりかざしてきたのだった。








私のせい…? 私がイライラさせているから、真は借金をするようになったの…?
態度を豹変させた真を怖いとは思いましたが、文香とこれから生まれてくる子どものために離婚するわけにはいかない。借金さえ返せば、優しい夫であり、父に戻ってくれる。
愚かにも、私はそう信じていました。

でも…、子どもが生まれても、真が家事育児に参加することはありませんでした。あれだけ文香に優しかったのが嘘のようです。
私は真の借金返済のために、慌ただしく仕事に復帰しました。「稼げ」と言われたから頑張っているのに、稼いだら稼いだで「調子に乗るな」と物に当たり散らされ…。
このときから、私は真を怒らせないようにしようと考えるようになっていきました。



※この漫画は実話を元に編集しています
脚本:日野光里、イラスト:渋谷さえら
(フィクション・スタジオ)