■前回のあらすじ
身近にあるネット社会の闇…ひとりの大学生が飲み込まれようとしていました。夏休みに帰省した大学生の栗太。両親から就活について聞かれると、俺には才能があるから、FXやネットワークビジネス、仮想通貨でビジネスがやりたいと息巻くのでした。しかし父親は、全部無理な話だと釘を刺すことに。一方、憧れの宝社長から個人セミナーの誘いを受けた栗太は、父親が大事にしていた高級腕時計を質屋に持ち込み、セミナー代100万円を用意。宝社長の助言通り、金持ちを装って投稿を始めます。しかし、父親に時計のことを聞かれ、質に入れたことを告白した栗太は、母親に酷い言葉を投げかけ父親から絶縁宣言されることに。その後、家を追い出された栗太は、妹・くるみから両親に謝るよう促されるも拒絶。他者と比べることで生まれた劣等感や就活や将来への焦燥感、頑張っても認められない現実の中で、栗太はネットの情報に依存するようになっていたのでした。

■あの日以来、家族は深刻な状況に



■兄と会ったことは告げず…

兄・栗太に両親への謝罪を促すも、家族関係は修復することができないまま。

落ち込んだ気持ちで帰宅すると、なぜか父親の姿が…。

あの日以来、原因不明の熱が続く母親を心配して仕事を抜けてきていたのでした。

くるみは兄と会ったことを隠し、体調が悪くて早退してきたと嘘をつくことに。

一方、栗太は実家の深刻な状況など知る由もなく、宝社長から課されたノルマのことで頭を悩ませたいたのでした。


(土井真希)