山形市中心部を走る「山形まるごとマラソン」の実行委員会が17日、同市のきらやかスタジアムで開かれ、11回目となる今年の大会の実施概要を決めた。開催日は10月6日で、ゲストランナーにパリ五輪男子マラソン代表の大迫傑選手を迎えて大会を盛り上げる。熱中症対策として、レースに参加しながら救護活動に当たるメディカルランナーを新たに導入する。

 定員は計5200人で、新型コロナウイルス禍を経て通常規模での開催となった昨年と同規模となる。ハーフマラソン(定員4千人、参加料5500円)、5キロ(500人、2500円)、ファミリー参加を含む3キロ(700人、1500円または3千円)の3種目を実施し、申し込みの受け付けは今月30日に始める(6月28日までの先着)。

 ゲストランナーの大迫選手のほか、東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)の出場チームを招待する。宿泊付きツアーの販売を計画し、山形市のラーメンをPRする企画を用意するなどして観光振興にもつなげる。

 昨年の大会では、熱中症の疑いで救急搬送された参加者もいた。新たに取り入れるメディカルランナーとして、看護師などの資格を持つ参加ランナーに対して救護の補助に当たってもらう。参加者に山形市の気候に慣れてもらうため、事前練習会も検討している。

 総会では大会ポスターが披露された。実行委員会長の佐藤孝弘市長は「大迫選手はパリ五輪後の熱気が冷めやらぬ中で、大いに盛り上げてくれると思う。大会を通じ、スポーツ振興と経済活性化の取り組みを継続する」と述べた。