小国町小玉川地区に伝わる「小玉川熊まつり」が4日、同町の国民宿舎飯豊梅花皮(かいらぎ)荘周辺で開かれ、クマの霊を慰め、恵みをもたらす山の神に感謝する神事が厳かに執り行われ、獲物を声で狩り場に追い込む「勢子(せこ)」にちなんだ「勢子大会」も開かれた。

 広場に設けられた祭壇にはクマの毛皮などが供えられた。神事では県内外からの来場者が見守る中、関係者が玉串をささげ、クマを仕留めたことを知らせる勝ちどきを上げた。近くを流れる玉川対岸の斜面では同地区のマタギ衆がクマ狩りの様子も再現した。

 勢子大会では参加者が「ホーリャー」「ヤッホー」などと存分に声を張り上げた。千葉県浦安市から参加した小学2年遠藤佑颯(ゆうさ)君(7)は「遠くまで声が届いて楽しかった」と笑顔だった。熊汁や地元特産品の販売コーナーもあった。

 まつりは地元の実行委員会(横山慎蔵委員長)が主催した。