文部科学省は24日までに、公立学校教員の給与制度に関するNHKの報道に対し、「一面的な内容で国民に誤解を与える」と抗議する文書をホームページ(HP)に掲載した。盛山文科相は同日の閣議後記者会見で「報道機関に圧力をかけるということではなく、多面的、公平公正に取り扱う報道をお願いした」と述べた。

 NHKは13日の放送で、「定額働かせ放題、どれだけ残業しても一定の上乗せ分しか支払われない教員の給与の枠組みはこのように呼ばれている」と報じた。この報道について、文科省は17日付で「現行の仕組みや経緯、背景、中央教育審議会における議論の内容に触れることのない一面的なもので、大変遺憾だ」とする初等中等教育局長名の文書をHPに掲載していた。

 NHKは24日、読売新聞の取材に、「『一面的だ』という指摘はあたらない。これまでも法律の仕組みや背景を丁寧にお伝えしている」と回答した。