【ソウル聯合ニュース】韓国が「第3回民主主義サミット」を主催したことを巡って、中国国営通信の新華社が韓国を米国の手先になったなどと非難したことについて、韓国外交部の任洙ソク(イム・スソク)報道官は19日の定例会見で「事実ではない一方的な報道」と遺憾の意を表明したうえで、「民主主義サミットは民主主義と人権の増進に寄与するために開催されたもので、特定の国をターゲットにしたものではない」と反論した。

 民主主義サミットは権威主義の拡大などに対抗し、民主主義陣営の結束を強化するため、バイデン米大統領の主導で2021年に初会合が行われた。第2回は米国や韓国など5カ国が共催。今回は韓国が米国以外の国で初めて単独開催した。

 同サミットに権威主義への対抗という趣旨があることから、中国は敏感な反応を示している。

 中国外務省は前日、韓国が台湾当局を民主主義サミットに招待することに断固反対するとの立場を表明した。

 これについて任氏は「一つの中国を尊重する政府の立場には変わりがない」として、今回の会議に台湾の唐鳳(オードリー・タン)デジタル発展部長(デジタル発展相)がビデオメッセージを寄せたことについて、「第1回、第2回の前例など諸般事項を総合的に考慮した」と説明した。

 閣僚級の唐氏がビデオメッセージでのみ登場したのは、韓国政府が中国側の立場を考慮したものと受け止められる。

 台湾関係者の参加については中国側が強い関心を示しているとされる。これについて外交部当局者は「今回の会議の推進過程で関連国と十分に意思疎通してきた」と話した。