【ソウル聯合ニュース】韓国の成人の57%が1年間に本を1冊も読んでいないことが分かった。文化体育観光部が18日公表した読書に関する実態調査結果によると、2022年9月〜23年8年の1年間に一般図書(オーディオブック含む)を1冊以上読むか聴いた成人の割合は43.0%で、1994年に調査を始めてから最も低かった。

 この調査での一般図書は、教科書や学習参考書、雑誌、漫画などを除く。94年の初回調査では1年間に1冊以上の本を読んだという成人は86.8%だった。近年は隔年で調査を実施しているが、新たに電子書籍も対象に含めた2013年の調査で72.2%と集計された後は右肩下がりだ。昨年の調査でも前回21年の調査に比べ4.5ポイント下落した。

 年代別にみると、1年に1冊以上の本を読んだ割合は19歳以上29歳以下が74.5%で最も高いが、前回調査からは3.6ポイント低下した。30代は68.0%、40代は47.9%だった。60歳以上は15.7%にとどまり、前回比の下げ幅も8.1ポイントと大きかった。

 また、月平均所得が500万ウォン(約56万円)以上の54.7%が1年に1冊以上を読んだのに対し、月所得200万ウォン以下では9.8%と、大幅な開きがあった。

 成人が1年間に読んだ本は平均3.9冊で、2年前より0.6冊少ない。紙の本に限ると1.7冊だった。読書時間は1日平均18.5分。

 読書が進まない理由を尋ねると「仕事に追われ時間がない」(24.4%)が最も多く、「スマートフォンやゲームなど本以外のメディアを利用するから」(23.4%)、「本を読む習慣がついていない」(11.3%)と続いた。

 一方で、小中高校生は95.8%が1年間に1冊以上の本を読んだことが分かった。前回調査から4.4ポイント上昇した。年間の読書量は平均36.0冊に増えた。読書時間は1日平均82.6分だった。

 「読書」の範囲を質問したところ、小中高生の49.6%が漫画も読書に含まれると回答した。成人は67.7%がウェブ小説を読書として認識していることが分かった。