【ソウル聯合ニュース】韓国で大学医学部の定員を大幅に増やすとした政府の方針に反発して大韓医師協会が集団で休診する方針を決めたことを受け、政府は10日、同医師協会の主な会員となる開業医に対し、診療命令と休診届け出の命令を出すと発表した。

 曺圭鴻(チョ・ギュホン)保健福祉部長官はこの日、医師の集団行動に関する中央災難(災害)安全対策本部の会議で「医療法に基づき、開業医に対する診療命令と休診届け出の命令を出す」とし、「これは医療界の集団休診に対し、国民の生命と健康を守るために必要な最低限の措置」と説明した。

 また、「集団行動を誘導している医師協会に対しては公正取引法違反にあたるかどうかの法的検討に乗り出す」と述べた。

 医師不足などの対策として大学医学部の定員増を柱とする医療改革をめぐり、政府と医療界の対立が続いている。

 研修医の多くが辞表を提出して職場を離脱しているほか、ソウル大病院の教授全員が今月17日から休診に入る方針を発表している。

 政府は医療界の診療拒否は国民と患者の生命権を脅かす許せない行為と指摘しながら、これが現実化しないよう最後まで説得を行うとともに、あらゆる対策を講じていくとした。