全日本プロレスの後楽園ホール大会が18日に行われ、第1試合開始前に第64代横綱で格闘家・プロレスラーとしても活躍した故・曙太郎さんの追悼セレモニーが行われた。

 和田京平レフェリーが遺影を抱えてリングに立ち、リング下を所属選手が囲み10カウントゴング後に「第64代横綱、曙〜ッ」のコールが鳴り響いた。4月上旬に心不全のため54年の生涯を終えた曙さん。同団体では元3冠ヘビー級王座、世界タッグ王座などのタイトルを獲得した。

 和田レフェリーは「優しい人だったね。(ジャイアント)馬場さんのキャデラックを喜んで乗っていたことを思い出します。僕が(馬場)元子さんから『曙さんにあげて』と言われてね。元子さんは曙のことが大好きだったからね」と振り返った。「おおらかで優しくて。僕もよくハワイには行っていたけれど、ハワイアンらしい人柄でした。ただ、格闘技には優しすぎたようにも思います」と悼んだ。

 1999年に死去したジャイアント馬場さん、18年に亡くなった馬場元子さんをよく知る関係者はかなり少なくなってきた。和田レフェリーは「僕はまだまだ頑張りますよ」と、この日も全日本のリングで元気な姿を見せていた。

(よろず〜ニュース・山本 鋼平)