史上最多となる3度の三冠王を達成し、中日監督として2007年、日本一に導いた落合博満さん(70)が12日、NHKのサンデースポーツに生出演。パ・リーグで首位を独走するソフトバンクの強さの要因を、自らの経験を踏まえて語った。

 ソフトバンクは12日のオリックス戦は雨で中止になったが、2位日本ハムに4.5ゲーム差をつけている。落合さんはチーム防御率1.99と打率2割6分1厘の数字を見ても「この順位にいることは納得できる」と指摘。続けて、打撃について「ボール球を振らないこと」と分析した。

 さらに「打者はもともと1、2ストライク目は自分がヒットになる確率が高い球から打ちにいくのが大前提。それが最近の野球界は、初球からそんなクソボール振るなよというようなボールを平気で振っている。それが今のソフトバンクにはない。確実に打てるボールを打ちにいってる証しなんだと思う」と語った。

 MCの田所拓也アナウンサーが、落合さんが現役時代に四球を選ぶことが多かったことが高い打率につながっていたのではと尋ねると、「首位打者を取ろうと思ったら、いかにボール球を振らないで四球を選んでいくか。3打数0安打で迎えた4打席目、ヒット欲しいですよね。でも無理してヒット打とうとして凡打するよりは四球を選んで次の日の試合に臨んでいくことも一つの選択肢。四球は非常に大事」と、選手時代を振り返った。