美術団体、常土社(菅谷正道代表)の「第68回常土社美術展」が12日まで、茨城県笠間市石井の笠間公民館で開かれている。11人の会員全員が出品。洋画と日本画があり、それぞれが自由に題材を選び、丁寧に仕上げた力作40点が並ぶ。

同会は1926(大正15)年にできた柏陽会が前身で、30年に白陽社、戦後の47年に常土社となり、現在に至る。2026年で1世紀の歩みを刻むことになる。

洋画では、廃屋に春の雪が降る場面を描いた広沢節さんの「なごり雪」(100号)や、色違いのブイが並ぶ様子に着眼した大月健一さんの「魚具音符」(80号)などの大作がある。日本画では、秋木立の明るさが魅力的な宮本覚次郎さんの「山毛欅」(40号)などがある。0号など小品のコーナーも設けている。

広沢さん(84)は「どの作品も誠実に愛情を持って描かれていると思う。会場に足を運んで、ご覧いただきたい」と話している。

午前9時〜午後5時(最終日は同4時まで)。入場無料。