土佐打刃物を製造する工程で出る“研ぎ粉”を活用し、壁などを塗る左官に使う高品質の素材を高知県四万十町の鍛造工場と土佐町の会社が共同開発しました。

新たに開発されたのは、左官に使う特殊素材の「鍛冶黒‐KAJIKURO‐」。細かい粒子の粉末に独自の樹脂を混ぜ、粘土状にしています。土佐打刃物の製造工程で出る“研ぎ粉”は、産業廃棄物として扱われてきましたが、四万十町の「黒鳥鍛造工場」と、土佐町の「アルファドライブ高知」が試行錯誤する中で新素材の開発にこぎつけました。

KUTV

塗った状態の表面は黒い色ですが、人工ダイヤで表面を磨くとところどころに輝きが出てくるため、仕上がりの見た目が変わるといいます。

KUTV

(アルファドライブ高知 プロジェクトリーダー 岡本悠壱さん)
「左官材ですので一般的な床や壁はもちろん、ボードの衣装づけやショーケースの横にぬったりですね。そういったデザインに使っていけるような材料になっています」

KUTV

(黒鳥鍛造工場6代目 代表 梶原弘資さん)
「捨てるものを利用してできるものなので、本当に今まで捨ててたものが有効利用できるということで、さらにこれがプラスになるといいと思ってます」

KUTV

新素材は四万十町役場西庁舎ロビーで2025年3月末まで展示されます。