高知県四万十市の中村地域で3日、「土佐一條公家行列 藤祭り」があった。室町時代のみやびやかな装束姿の約130人が、土佐の小京都と呼ばれる街をゆっくりと歩いた。

 応仁の乱を逃れた一條教房公らの公家行列を再現した春の恒例行事。30回目の今回は、祭りのヒロインである2代一條房冬の妻「玉姫」役を東京都の会社員北川真央さん(23)が務めた。教房公役は中平正宏市長が担った。

 北川さんは、母の故郷が四万十市という縁で応募した。輿(こし)の上から市民や観光客らに笑顔を振りまき、「沿道の皆さんの応援に温かい空気を感じた。心がほっこりしました」と話していた。(フリーライター・笠原雅俊)