教えて井端さん!高校入学前まで投手だった

プロ野球選手になるような人は、小学校や中学校では投手をやっているものです。井端弘和選手もそうでした。だから投手マインド(心)を持ち合わせていますし、一塁送球も素晴らしい球を投げるのです。

イチローも新庄も、腕をしならせて投げた

――投げるときは、腕をしならせるようなイメージでいいのでしょうか。

井端弘和の答え

セットポジションの位置からヘソが90度回転したら、右腕のヒジがしなって出てくる感じです。野球に関しては上半身や腕に力が入ることはほぼないと考えてください。力が入るとしたら、打撃では「ミート・インパクト」、スローイングでは「リリース」の瞬間だけです。イチローさん(マリナーズほか)や新庄剛志さん(日本ハムほか)にしても、大遠投の腕の振りはしなやかでした。

ただし、「遠投」と言っても、野球では「高い球を投げる」のではなく、「低く強い球」です。そして私は「練習ではノーバウンドで投げろ。極力ワンバウンドは避けろ。楽してはダメだぞ」と指導しています。

そういう意味では「野球は股関節(太ももの先端の球状の骨、骨盤側の受け皿になるお椀型の骨の組み合わせ)が大事」だと思います。股関節がしっかりしていれば、下半身主導に伴い、上半身が自然に導かれます。

【出典】『少年野球 デキる選手はやっている「打つ・走る・投げる・守る」』 著:井端弘和