[ニューヨーク 2日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、円が153円台に上昇した。円は前日に急騰し、市場では日本当局による介入観測が広がった。一方、ドルは3日の米雇用統計発表を控え全般的に下落した。

日銀が日本時間2日に公表した7日の当座預金予想が民間予測から大きく乖離(かいり)し、2日早朝のドル/円急落の背景に介入があったことを示唆。政府・日銀が同日に3兆円を超える規模の円買い介入を行ったと推計されている。

ジェフリーズのFXグローバルヘッド、ブラッド・ベクテル氏は、介入のタイミングについて「実利的」だったと指摘。「取引量が少なく、流動性も薄く、このタイミングであれば影響を与えやすかった」とした。

終盤のドル/円は0.9%安の153.09円。

神田真人財務官はロイターに対し、日本当局が市場介入したかどうかについてはノーコメントと述べた。

ベクテル氏は「日本当局が可能な限り大きな影響を与え、(介入を)効率的に行いたいと考えていることは明らかだ」と述べた。

ドル指数は0.38%安の105.31。ユーロ/ドルは0.17%高の1.0728ドル。

ドル/スイスフランは0.59%安の0.91フラン。スイス連邦統計局が2日発表した4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.4%上昇した。前月の1%から加速し市場予想を上回る伸びとなった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは3.56%高の5万9319ドル。  

ドル/円 NY終値 153.63/153.66

始値 155.09

高値 155.17

安値 153.07

ユーロ/ドル NY終値 1.0725/1.0729

始値 1.0702

高値 1.0730

安値 1.0675