小松政市長(奥)が見守る中、ゲームを楽しむ参加者=武雄市武内町の武内公民館ほほえみ館

 武雄市は、eスポーツを活用した高齢者の介護予防事業を始めた。地域のお年寄りが参加する「シルバーeスポーツ教室」が7日、同市武内町の武内公民館ほほえみ館でスタートし、67歳から86歳までの22人がゲームを楽しんだ。来年3月まで、市内各町で実施する。

 ファミコン世代だったという小松政市長も会場を訪れ、「勝っても負けても楽しんだ人が勝ち。孫や近所の人と楽しむ機会が増えるように、この教室を大いに利用してほしい」とあいさつ。市と佐賀市内のeスポーツ運営会社の担当者が、コントローラーを指先で操作することが脳の活性化と認知機能低下防止に効果があることを説明した。

 車の運転とパズル合わせのゲームが用意され、参加者は興味のあるゲーム機の前に座り操作を楽しんだ。小松市長とパズル合わせで対戦した戸野妙子さん(73)は「市長は上手なので負けました」と悔しがり、「ゲームはたまに孫とやるくらいで、あまり経験がない。スカットボールをしているので、同じように楽しめるようになるといい」と話した。

 市健康課の西山丈晴課長は「高齢者の脳の処理速度向上と維持のほか、子どもたちなど多世代との交流も目指している」と事業の狙いを説明した。教室は市内在住の65歳以上の人なら誰でも無料で参加できる。問い合わせは同課たっしゃか係、電話0954(23)9135。(澤登滋)