コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、漫画家の秀さんによる『エイプリルフールなので猫が喋れるようになった話』という作品だ。

4月1日、X(旧Twitter)にポストされた同作はタイトルの通り、突然エイプリルフールに猫が喋り始めた様子を描いたショート漫画。好評だったようで、1.6万もの「いいね」や多くの反響が寄せられている。そこで作者である秀さんに同作を描いたきっかけやこだわったポイントについて話を伺った。

■4月1日に喋り始める猫の本音に感動の声
「喋れるようになりました」

唐突に飼い猫が、そう喋り始めた。

しかし、すぐに「エイプリルフールでした〜っ」と猫が種明かし。「実際喋ってるよね!?」とツッコミを入れる飼い主は、「猫が喋る」というありえない出来事を前に、自身が疲れていること疑う。

それでも猫は「ボクってこと信じられない?」と続け、さらに「好きなおやつは蒸しささみ」「夏生まれ」と自身に関わる情報を次々と明かしていく。まだ信じられない飼い主は「やっぱ疲れてるわ」と現実を受け止められずにいたが、「いつも喋れなくても良いからさ 具合悪いときだけでも教えてよ」と心の声がもれる。

「猫だから無理にゃ!」と返されるも、飼い猫は「喋れないから いつもちゃんとボクを見ててね」と続けた。そして、飼い主が猫の方を見ると…。

「猫と会話する」という描写が好評だった同作。X上では「うちの猫も喋ってくれたらな」「前の飼い猫のことを思い出して泣いてしまった」など、猫好きからの反響が相次いでいた。

■作者・秀さん「自分に対する自戒の念もこもっています」
――『エイプリルフールなので猫が喋れるようになった話』を創作したきっかけや理由があればお教えください。

ちょうどエイプリルフールだったので、エイプリルフールに絡めた漫画をポストしようと思い描きました。

――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。

個人的なこだわりなので読者の方には関係のないものではありますが、今回ポストしたのは数年前に制作した漫画のリメイクなのですが、過去に制作したものはザクザクと雑に描いたものだったので、昔描いたものよりも読みやすくテンポの良いものになるよう心がけました。

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共に教えてください。

「ボクを見ててね」のシーンです。言葉が分からないからこそちゃんと見ておかなきゃいけないという、過去に我が家の猫の異変に気付けなかった自分に対する自戒の念もこもっています。

――私も猫を飼っている立場なもので、最後の「ボクを見ててね」という発言が胸にグッとくるものがありました。この発言を作品の最後に描いた想いをぜひお聞かせください。

我が家の猫が数年前に腸重積を患い、普段の様子の変化に気付けなかった悔しい記憶があったので、その思いを漫画に反映させました。

――今後の展望や目標をお教えください。

現在、我が家の猫たちをテーマにした日常エッセイ漫画をメインに制作していますが、その他の創作漫画に対しても読んでくださる方が増えるよう、制作を頑張っていきたいと思います。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!

いつも読んでいただきありがとうございます!2024年3月に猫との日常エッセイ漫画をまとめた無料本『秀さんちのゆるねこ日記』という本をKindleインディーズで配信開始しました。『秀さんのドタバタ猫日記』(KADOKAWA)も発売中です。ぜひチェックしてください!