Jリーグの野々村芳和チェアマンが、相次ぐサポーターの問題行動に見解を示した。

 今季のJリーグではサポーターによる騒動が続発している。J2山形では13日の仙台戦で、一部サポーターが試合終了後に監督に水をかけたりするなど違反行為が起き、クラブが当事者1人を無期限入場禁止処分にした。

 また同日には、J1で東京VとFC東京による〝東京ダービー〟が味の素スタジアムで開催されたが、その後に東京Vが「スタジアム通り(飛田給駅〜味の素スタジアム)周辺の道路や公共設置物(街路灯・自動販売機等)への無許可の貼り紙による迷惑行為」が発生したことを発表した。

 23日の理事会後に会見した野々村チェアマンは、こうしたサポーターによる問題について言及。「だめなものはだめというところと、フットボールという文化の中で、お互いに盛り上げるみたいなところの線引きはそれぞれしっかりしないといけない」と指摘した。

「一方で、品行方正にすべてこうしなさい、ああしなさいというよりも、みんながいろんな観点で楽しむ中で、だめなものはだめということは、それぞれのクラブが適切に対処してくれていると思うので、リーグから特別何かというのはない」と現在クラブが対応しているため、Jリーグが対策に乗り出す考えは現時点ではないと強調した。

「どのクラブも、ここまでは許容できてもここはダメだよねというのも持ち始めている。それに沿って、自分のクラブのホームゲームの風紀はどんなものがよかったんだろうということを線引きしていけば、よりよいものができると思う」とJリーグとしての方針を示した。

 安全なスタジアム環境のためにも、サポーター問題は徹底した対策が求められそうだ。